海外転々としてるけど、やってることは特に日本と変わらない

沢山歩いて、お家を見つけて、人と出逢って、ご飯を食べて、仲良くなったり、恋をして、寝るだけ

日の出なんて何処で見ても同じ <マルタ島>

 

地中海に浮かぶ小さな島の夏は長い

 

一週間前に21歳の誕生日を迎えた弟にお祝いの連絡を入れた後、私の隣で気持ち良さそうに眠っている男の子の横顔を眺める。褐色の肌に長く美しい黒のまつ毛が彼の目を覆い隠していた。

  

透き通った、とても純粋な心を持った彼に少し苛立ちを覚えるのと同時に、自分の焦る気持ちを恥じながら眠りに落ちた。

 

この夏、弟よりも少し年下の男の子に、傷付いた心を癒してもらった。

 

こんにちは、マルタに戻ってきました。当分ここで暮らします。


 マルタで発症した風邪が全く治らず、ホームシックなのか何なのか、傷心のままカナダに帰り、悔しいは悲しいはで、1週間寝込んで、泣いて喚いてマルタに戻ってきました。あっはっは。

 

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さて、そんなご乱心な私がご紹介させていただくのは

 

私が褐色の男の子と2人っきりで静かに綺麗な日の出が見れた穴場スポットを2つ

 

マルタ島は海に囲まれた小さな島なので、正直どこからでも方角さえ間違わなければ、綺麗な日の出が見れるのですが

 

やっぱり ”2人っきり” で ”静かに” 綺麗な日の出を見たいですよね。

 

人が多くなると困ってしまうので、文章だけでひっそりお伝えしますね。

 

1. スリマ(Sliema)のHalletバス停近くにある海辺

特に、1926 Beach club側がお勧めです。水平線から顔を出す太陽が綺麗に見えます。私と彼が初めて見た日の出は此処です。

 人気の少ない海辺ですが、高級住宅街の近くで、とても安全なのでご心配なく!

朝まで海を見ながら話こむのにはもってこいです。

 

2. Spinolaバス停付近 George Borg Olivier St付近のベンチ

クラブ帰りの寄り道に日の出を見るなら此処のベンチ座って見るのが格別です

徹夜明けの体に日の光が沁みます。うう。痛い。けど美しい。酔っ払って何をしたか覚えていないけれど、何だか気分がいい。そんな日は立ち止まって海に浮かぶ日の出を観ましょう!

 

<番外編 >

日の出や日没は見れませんが、人気が少なく美しいスリマの風景が楽しめる海辺がもう一つあります。

 

.Exilesバス停の近く、Independence Gardenの岩辺

夜中は人が少なく、St Julianの夜景が綺麗に見えます。

 

 


イスラム教徒の彼は1日に5回、神様にお祈りをする。神様にお祈りをする前、体を清める為に、体を洗う。彼はとても信仰心の厚いイスラム教徒だ。

 

お酒は一滴たりとも飲まず、豚を食べることを嫌悪する。

異性である私の隣には決して座らない。2人分の空間を空ける。今の私にはこの距離がとても心地がいい。

 

どんな小さなハラーム(イスラム教徒にとっての禁忌)も犯したくないという。

 

そんな彼の出身地はサウジアラビアの首都 Riyadh(リヤド)だ。ちなみに、マルタ島でサウジアラジン人は殆ど見かけない。殆どのアラブ人はマルタ島から近くのリビアからきた人達だ。

 

私にとってサウジアラビア人の友人は初めてではない。しかし、彼の様に若く、信仰心の厚いイスラム教徒は初めてだった。

 

私の友人達はお酒を飲むし、女遊びは激しい、海が近い Jiddahジッタ)出身とDubai(ドバイ)周辺の出身が殆どだ。

 

なので、砂漠に囲まれ閉鎖された首都リヤド出身は初めてで、正直とても興味が湧いた。

 

サウジアラビアは広い、出身地が違うだけで性格や考え方、言葉も発音も違う。

頭では理解していたが、こうも違うと面白い。

 

彼との出会いは単純なもの

 

ドイツ人の友人、ステファンとバルコニーでNetflixを見ていると、白人が殆どを占めるロビーに褐色の男の子がぽつんと座っているのが目についた。

 

お手洗いに行くふりをしてバルコニーからロビーに移り何気なく

 「何をしているの」

 と声をかけてみた。

 

後々、彼は私にこの出来事を「君は天国からきた」と感謝していた。何ともアラブ人らしいくすぐったい表現だと私は笑った。

 

彼は社交的な性格ではないので、友達を作るのが苦手だと私に語るが、自分の疑問をはっきりと口にする男の子

 

サウジアラビア人らしい口調で「お勧めの映画を探しているんだ。何か教えてくれないか」という彼に私は笑いを堪えられなかった。どうしてこの国の人はまるで王様かのように会話を始めるのだろう。私は可笑しくてたまらなかった。

 

私は彼の何とも言えない距離感に居心地の良さを覚え、海辺で一緒に日の出を見るまで話をし、隣にいた。そして彼もいつも私の隣に居てくれた。